専門家と経験者に聞く マンション投資で失敗しないためのメソッド/一棟/新築/賃料が一気に落ちた

賃料が一気に落ちた

新築プレミアムの投資物件を購入したKさんの体験談

Kさんのマンション投資には、ある「こだわり」がありました。そのこだわりが、「新築プレミアムの投資用マンションを購入する」ことです。

不動産に限らず、あらゆる商品は中古より新品のほうが高くなるのが一般的です。投資用マンションであれば、新築のほうが中古より高い値段で販売されています。なかには、本来の価値よりも上乗せされた価格で提供される投資物件もあるのです。

このように、新品と中古の差額のことを「新築プレミアム」といいます。

新築プレミアムの物件は、一般的な物件価格より2割ほど高いとされています。この価格は当然、家賃にも反映され、新築物件だと強気の賃料設定ができるわけです。

Kさんは、この新築プレミアムを狙って初期段階で家賃収入を稼ごうという投資法を進めていました。

そんなKさんが購入した一棟マンションは、不動産会社にとってもイチオシ商品。抜群の立地、ハイスペックな設備に快適な住環境など、ウリ文句も多数あります。

入居者募集は完成前から始めていたのですが、完成したときには満室に。順調な滑り出しでした。

新築プレミアムのリスク―退去後の賃下げ

しかし、新築プレミアムには大きな落とし穴があります。「新築」とうたえるのは、誰も住んでいない物件のみです。1日でも入居者が住んで、退去した後は「中古」になり下がります。これが新築プレミアムの大きなリスクです。

Kさんは、そのリスクを把握済み。2年目の更新時期を見据え”出口戦略”を練っていました。

ところが、1年と経たずに退去していく入居者が続々と現れたのです。退去者に理由を聞くと、「家賃を支払えなくなったから」という声がありました。周辺地域の賃貸相場を知った入居者が、似たような格安物件に移ろうとしていたのです。

Kさんとしては、次の入居者を探すしかありません。しかし、その部屋には「新築プレミアム」は使えませんから、わずか2年弱で家賃の引き下げが始まります。

当初は2割ほど引き下げましたが、それでもなかなか入居希望者が現れません。これ以上引き下げると、ローン割れを起こしてしまう。結局Kさんは、2年を待たずに売却してしまいました。予定より早まった売却劇。家賃設定を見誤ったことにKさんは後悔しています。

マンション投資の専門家・高桑良充氏が解説

高桑良充氏プロフィール

カイロスマーケティング株式会社 CEO高桑良充氏

カイロスマーケティング株式会社
CEO 高桑良充氏

賃貸仲介・管理業務、戸建てマンション販売業の企業に就職。その後、中小企業の財務戦略としての不動産活用法を提案する業務を他社で積んだ後に、自身が培ってきたBtoBにおける不動産活用のスキームを活用し、個人投資家の資産形成のサポートをするために、カイロスマーケティング株式会社を立ち上げた。

彼のモットーは、「顧客の望まない物件を提案する」事である。

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築年数ごとの周辺相場を知っていますか?

築〇年ごとのエリアの周辺相場は、買う段階でご存知でしたか?これを知っているか知らないかで、キャッシュフローの設定は大きく変わります。

新築物件は値が下がる前提で考えていかなければ、キャッシュフローは破たんします。

新築プレミアムは1年目まで

上記に記載がある通り、新築と謳えるのはだれも住んでいな物件のみ。良くて1年目まででしょう。そして、新築プレミアムを失った物件は、周辺の賃貸相場からしても割高の物件ですので、契約延長をする人は少ない。

新築というところだけを強みとするマンション経営は、中長期を考えて悪手と言えるでしょう。

設備や交通アクセスへの意識を

築年数だけでなく、ちょっとした設備で他のアパートやマンションを上回る、新築段階であれば、交通アクセスへの意識を持ちましょう。

新築段階から賃料下落を意識し、どの段階でどういった設備の拡張をしていくのかを考えておくことで、競合となるアパート・マンションよりも入居者に選ばれやすくなること、その設備のためにかかる費用を考えておくことで、マイナスをより少なくすることができるでしょう。