専門家と経験者に聞く マンション投資で失敗しないためのメソッド/一棟/中古/融資期間の長い物件を購入し、キャッシュフローが立たなかった

融資期間の長い物件を購入し、キャッシュフローが立たなかった

中古一棟RCマンション投資をしたOさんの体験談

「新築物件より中古物件のほうが魅力は多い」と考える投資家の方は、たくさんいます。

価格が安く表面利回りは高くなりやすい、というのも理由のひとつですが、「金融機関から融資を受けやすい」のも中古一棟RCマンション投資のメリットでしょう。

クリニックを経営するOさんがマンション投資を始めたのは、「融資を受けやすいから」と不動産投資会社に勧められたのがきっかけでした。

もともとOさんは不動産投資に興味がありましたが、手持ち資金に不安があることから、なかなか踏み出せませんでした。そんなOさんの前に登場したのが、不動産投資会社の担当者です。

「中古マンションは積算評価(金融機関が融資する際に基準のひとつとする物件の評価)が出やすい」「RCは耐用年数も長いので長期融資も可能」「低額のローン支払いで、大きな利益を得られますよ!」など、手持ち資金が少なくても始められる理由を並び立て、Oさんを誘います。

そして、「融資が得られるなら…」とOさんは中古一棟RCマンションを購入しました。

退去者続出・修繕費アップ・売却額は大幅ダウン…

Oさんが購入したのは、地方都市に建つ築25年の中古マンションです。表面利回りは8%、入居率も周辺の物件と比べれば高いものでした。

また、銀行では30年ローンを組んでいます。金利は高くても、キャッシュフローがそこそこ出ており、当初は安定した経営ができていました。

しかし、3年、5年と経過するうちに空室が目立つようになってきます。地方都市でも人口が減少し始め、賃貸ニーズが減ってきたのです。

入居率をアップさせようと賃料を下げますが、そもそものパイが少なくなっているのでは、なかなか入居希望者が現れません。

そうこうしているうちに、大規模修繕工事が間近に迫ってきます。築年数の古い物件ですから、修繕費用も高くなりがち。銀行からはマンション購入費の借入をしているため、修繕費の借入はできない。想定していた利益は崩れ去り、残された道は売却しかありません。

ニーズの低い物件ですから、売却額も想定をはるかに下回り、半値以下。Oさんの手元には、予想もしなかった“膨大な借金”だけが残りました。

マンション投資の専門家・高桑良充氏が解説

高桑良充氏プロフィール

カイロスマーケティング株式会社 CEO高桑良充氏

カイロスマーケティング株式会社
CEO 高桑良充氏

賃貸仲介・管理業務、戸建てマンション販売業の企業に就職。その後、中小企業の財務戦略としての不動産活用法を提案する業務を他社で積んだ後に、自身が培ってきたBtoBにおける不動産活用のスキームを活用し、個人投資家の資産形成のサポートをするために、カイロスマーケティング株式会社を立ち上げた。

彼のモットーは、「顧客の望まない物件を提案する」事である。

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原因を明確に

まず、地方都市で人口が減少し始め、賃貸ニーズが減ってきた。ということが気になります。

この原因はどこにあったのでしょう?

これがもし、本当にただの人口減少なのか?

3~5年程度であれば、労働人口や学生がどこかに移った可能性はないでしょうか?

このエリアに住む賃貸ニーズはどこにあったのでしょう?

もし、大きな会社や大学に依存していたのであれば、こういったことは起こりえます。

いかに1つのニーズにとらわれない不動産投資を考えるかが大事です。

想定外を潰すための行動を

もちろん30年という長いローンを組んでいる以上、想定外のことは起こりえます。

ただ、上述の通り、どこに問題があり、どういったことで回避できるのかは、買う前から考えなければいけません。

私がおすすめするのは、街自体が商業の中心となっているようなエリアの通勤エリアや複数の大学がひしめく学生都市の通学エリアといった、1つの要因だけで傾かない賃貸ニーズを知ることです。

出口戦略も買う前から

ここまでした上で、どの段階で撤退をするかというのも決めておけるといいですね。

経年劣化によってどんどん利益率は下がってきます。ここの見極めはぜひ専門家と一緒に考えてほしいところです。