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修繕費用が一気に出た

修繕費用に苦慮したPさんの体験談

Pさんが購入したマンションは大都市の郊外に建つ築10年の物件でした。

Pさんが購入する前年、空室が増えてきたことから家賃を改訂したらしく、周辺の同条件の物件と比べると、やや低い基準。ただ家賃改定が功を奏して、購入時には入居率9割以上までアップしたそうです。

それに、物件価格が安く利回りが高かったことや、キャッシュフローも安定して出ていることなどから購入を決めました。

専有部の設備が相次いで故障

購入してから1年は予定通りの収益があり、経営も安定していました。

ところが1年を過ぎると、ある異変が現れます。「エアコンが故障した」「給湯器が動かない」といった入居者からの連絡が相次いだのです。

管理会社に尋ねると、マンションの設備は新築時に取り付けたもので、一切変えていないとのこと。築10年を過ぎているため、そろそろ買い替えの時期に来ているという返答がありました。

修繕出費は、無論、オーナー負担です。手持ち資金もそれほど貯まっていないPさんは、とりあえず修理をする「その場しのぎ」の対応を管理会社へ依頼しました。

しかし、製造後10年以上の商品であることから、メーカーにも部品の在庫がなく修理はできないという連絡が。仕方なく、新品に交換するよう依頼をし直し、トータルで30万円以上の修繕出費が発生します。

大規模修繕と退去者続出で修繕費用がかさみ…

修繕費用が必要になる出来事は、その後も続きます。

すぐさまやってきたのが、大規模修繕工事です。積立金はあるものの、それだけでは足りない分はオーナー負担。Pさんは不足分を支払いました。

その後も、エアコンや給湯器といった設備故障が相次ぎ、出費が止まらない状況は続きます。収入を増やすには家賃を上げるしかありませんが、それでは退去者が出るため、キャッシュフローはかえって悪化します。

そんなとき、退去者が一気に5戸も出てしまいました。ちょうど、家賃を値下げしたときに入居した人たちの更新時期だったのです。

原状回復費用や新規募集の広告費など含めて、ざっと100万円の出費。手持ち資金から持ち出しをしなければ対応できなくなっていました。

結局Pさんは、修繕出費地獄から抜け出すために物件を売却してしまいました。

マンション投資の専門家・高桑良充氏が解説

カイロスマーケティング株式会社 CEO高桑良充氏

カイロスマーケティング株式会社
CEO 高桑良充氏

賃貸仲介・管理業務、戸建てマンション販売業の企業に就職。その後、中小企業の財務戦略としての不動産活用法を提案する業務を他社で積んだ後に、自身が培ってきたBtoBにおける不動産活用のスキームを活用し、個人投資家の資産形成のサポートをするために、カイロスマーケティング株式会社を立ち上げた。

彼のモットーは、「顧客の望まない物件を提案する」事である。

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修繕の記録は確認しましたか?

修繕の記録はあったと思いますが、確認しましたか?

10年と言うとちょうど大規模修繕の時期です。その時期は売りに出されるタイミングとしても多いところ。このタイミングであれば、やはり大規模修繕を意識した購入をしなければいけませんね。

このような故障が相次いだことを考えると、おそらく修繕がほとんどされておらず、だからこそ平均より安い価格で売却されていたのではないでしょうか?

修繕記録を見た上で買う前に修繕計画を

大規模修繕、細かな修繕は今後も起こっていきます。

そういった修繕費用をキャッシュフローに含んでいない、利回りだけで計算しているような不動産投資の初心者を見ることは多くあります。

建物は劣化していくもの、当然長い期間使用するのであれば、修繕が起こるのは当然。 こういったリスクをそもそもないものと考えるのは、非常に危険ですね。

大規模修繕もタイミングがありますので、タイミングをしっかり考え、売却時期も考えた上での検討が必要です。