専門家と経験者に聞く マンション投資で失敗しないためのメソッド/ワンルーム/管理組合が機能していない

管理組合が機能していない

お宝物件を購入したGさんの体験談

Gさんが購入したワンルームマンションは、”超”がつくほどのお宝物件でした。

場所は東京・銀座。物件価格は600万円で、利回り12%。しかも、マンションを設計したのは世界的に著名な建築家です。

築40年以上と古い建物ですが、このうえない立地と利回りにGさんが飛びついたのは当然のことでした。

購入後、Gさんは管理組合に加入します。区分所有者なら、管理組合に加入するのが義務。共有部の清掃や点検、補修工事、修繕積立金の徴収などの仕事があります。

ただ、Gさんは地方に住んでおり、定期的に銀座まで来るのが難しいという事情がありました。

その点を不動産会社に尋ねると、「たまに出てきて、必要があれば意見をいただければ結構ですよ」という回答をもらいます。管理会社がしっかり管理しているから、管理組合は事実上、機能していないとのことでした。

管理組合が機能しないワンルームマンションの問題点

購入してから間もなく、「建物にはアスベストが用いられており、早急に対応する必要がある」という問題が生じていることを知ります。場合によっては、建て直しも検討する必要があるともいわれ出したのです。

こういうときこそ、管理組合の出番。しかし、Gさんは仕事があるため出席できず、管理会社へ委任しました。

数日後、議事録をみると「歴史的な価値もある建物のため保存を求める声も多く、建て直すか否かは保留」と、管理組合の意見がまとまらなかったことが書かれていました。

Gさんは、改めて自分が購入したマンションを見に行きました。築後40年の建物は老朽化が進み、雨漏りが発生している部屋もあるとのこと。また、空調や給湯設備も壊れており機能していないこともわかりました。

つまり、入居者は「エアコンもお湯も使えない部屋に住み続けている」ことになります。

自分も管理組合員なので意見を述べる権利がある、とも感じましたが、次の総会は1年後です。

いくら歴史的な建築物とはいえ、収益物件としてはリスクがあまりにも大きいと感じたGさんは、購入から1年と経たずに”お宝物件”を手放してしまいました。

マンション投資の専門家・高桑良充氏が解説

カイロスマーケティング株式会社 CEO高桑良充氏

カイロスマーケティング株式会社
CEO 高桑良充氏

賃貸仲介・管理業務、戸建てマンション販売業の企業に就職。その後、中小企業の財務戦略としての不動産活用法を提案する業務を他社で積んだ後に、自身が培ってきたBtoBにおける不動産活用のスキームを活用し、個人投資家の資産形成のサポートをするために、カイロスマーケティング株式会社を立ち上げた。

彼のモットーは、「顧客の望まない物件を提案する」事である。

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ワンルームマンションの管理組合は非常に難しい

さまざまな方が管理をされるワンルームマンションの管理組合は、人が集まらない、様々な意見があるため、非常に難しいと言わざるを得ません。

だからこそ、管理会社の力量が問われるのですが、この件の場合は、管理会社の力量も計りかねますね。

管理会社がしっかり管理しているから、と言われていますが、そもそも建て直しを早い段階から予測できていない時点で、しっかり管理できているのかという疑問もありますね。

物件自体の選定にも疑問

マンションを設計したのが世界的に著名な建築家と言うのは、自分が賃貸を選ぶときに気にするポイントでしょうか?

立地や利回りを見るのは問題ないと思いますが、このネームバリューのせいでいくら物件価格に値が乗っているのでしょう?

投資家に多いのが、賃貸を借りる人の気持ちになれず、自身の主観にとらわれてしまうことです。

管理組合の話とは外れてしまいますが、こういった賃貸を借りるニーズにならないところに気を回すのはいかがなものでしょう。