専門家と経験者に聞く マンション投資で失敗しないためのメソッド/ワンルーム/営業マンの口車に乗ってしまった

営業マンの口車に乗ってしまった

営業に勧められ区分マンションを購入したAさんの体験談

会社員のAさんがマンション投資を始めるきっかけとなったのが、勤務先にかかってきた一本の電話でした。

もともとAさんは、投資や貯蓄に対して興味があったものの、株やFXで失敗した知り合いの話を知っていたことから消極的な姿勢だったそうです。

ただ、不動産関連の投資話についてはあまり悪いイメージがなく、「とりあえず話だけでも」と、マンション投資会社の営業に誘われ、翌日の夜、勤務先の近くにある喫茶店で待ち合わせをすることになりました。

区分マンション投資は良いことばかり!と営業に言われたが…

Aさんが会った営業マンは、ちょっと日焼けしたギラギラ系の、いわゆる「不動産会社にいそうなタイプ」の若い男性でした。

ただ、話をしていると「若いのに筋の通ったことを言う方だ」と感心したそうです。

例えば、「マンション投資は節税対策になる」という話も、初年度ならイニシャルコストを経費として計上できたり、2年目以降も減価償却費を計上できるなど、帳簿上で収入を少なく見せることによって所得税や住民税を減らす効果があると、丁寧にわかりやすく教えてくださいました。

このほかにも、「年金の代わりになります!」「借入金がなくなれば収益がアップする!」といった、マンション投資のメリットばかり説明され、「やってみようか」という気持ちに傾いてきます

とはいえ、一介のサラリーマンであるAさんにマンションを買う資金はありません。それを話すと「区分マンションなら比較的に安いですし、この物件なら融資が受けやすいですよ!」と物件資料を見せられました。

その物件は駅からちょっと離れているものの、築10年弱で外観はきれい。セキュリティ面も万全です。

「見に行ってみますか」という営業マンの誘いを断る理由もなく、話はトントン拍子に進んでいきました。

マンションオーナーは辛いことばかり…

内覧をした物件は、とても居心地が良かったこともあり、ここなら失敗しないと契約。Aさんは憧れのマンションオーナーになれたのです。

しかし、実際に運営してみると営業マンの話と異なる部分が出てきます。節税効果は、初年度は高かったものの、2年目以降はどんどん低くなっていきます。

家賃収入も、ローンを支払うと手元に残るのは1万円ちょっと。それでも、コツコツ貯めていこうと思っていた矢先、マンションの管理会社から「大規模修繕工事のお知らせ」が。多額の修繕費用が生じ、手元資金どころから定期預貯金も切り崩す羽目になってしまいました。

「これはどういうことなんだ!」と、あの営業マンのところに電話をするも、まったく通じず。会社は倒産していたのです。

契約前に営業マンが言っていたことは、100%間違いじゃなかった。でも、どんな投資商品にもリスクが付きものだと、改めて感じたAさん。結局、マンションを手放すことになり、Aさんが持っていた預貯金も大きく減ってしまいました。

マンション投資の専門家・高桑良充氏が解説

高桑良充氏プロフィール

カイロスマーケティング株式会社 CEO高桑良充氏

カイロスマーケティング株式会社
CEO 高桑良充氏

賃貸仲介・管理業務、戸建てマンション販売業の企業に就職。その後、中小企業の財務戦略としての不動産活用法を提案する業務を他社で積んだ後に、自身が培ってきたBtoBにおける不動産活用のスキームを活用し、個人投資家の資産形成のサポートをするために、カイロスマーケティング株式会社を立ち上げた。

彼のモットーは、「顧客の望まない物件を提案する」事である。

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営業マンの言うことは全てうそではない

Aさんが最初のほうは、節税効果を感じられたというように、営業マンの言っていることは全てうそではないですね。

ただ並べられているメリットの数々は、マンション投資が100%うまくいった時だけに享受できるメリットですね。

区分マンション、仮に2000万円の部屋を買ったとしても、利回りが10%あったとしても年間200万円。

しかし、区分マンションの怖いところは、1室での収益のため、空室が続けば簡単にキャッシュフローが崩れます。

仮に3ヶ月空室が続けば、年間で25%の減益です。

例のマンションで言えば、200万円が140万円になってしまいます。

空室がこれだけ響くとなると、区分マンション1室で収入の柱を作るのは、正直難しいですよね。

自身のキャッシュプランを明確に描くこと

マンション投資は、いくらの収益をあげたいのか。何年間でその収益を達成するのかを明確に描くことが重要です。

年間で50万円の利益を出したいなのか、それとも100万円なのか。それによっても投資をすべき物件は変わってきます。

Aさんの例でいうなら、一体いくらの収益を目指して、マンション経営をしていくのかを明確にしたうえで、それを営業マンと付け合わせるべきでした。

営業マンとアドバイザーは違う

メリットだけを言う営業は信じられないというのは、どこの業界も一緒でしょう。

この営業マンは、物件を売る能力には長けていても、投資家のアドバイザーとしての力量はまだまだだったのではないでしょうか?

しっかりとサラリーマンが投資を成功させていくためには、アドバイザーの存在は必要不可欠ですし、そういったところの見極めも考えていくべきでしたね。

甘いだけの話はどこにもないもの。しっかりとその裏を見定めることが重要です。